医療者の書籍紹介ブログ

北海道在住の医療職者です

嫌われる勇気

本日は“嫌われる勇気”について書こうと思います。

 

さて、こちらの本ですが238万部も売れている名作なので既に読まれた事のある方も多いと思います。

 

ここではまだ読まれていない方、私自身の感想を中心に説明させていただきます。

 

嫌われる勇気

 

あらすじを説明すると、ある哲学者の「世界はどこまでもシンプルである」という発言を論破しようとする青年に対してアドラー心理学を説明していくという、ストーリー性を持たせた内容になっています。

 

結論から簡潔に申すと、内容はストーリー性があるため心理学的な内容の割には読みやすく作られています。そして、アドラー心理学自体も凄く難しい心理学では無いので理解自体は容易なのですが、現代社会に原因論が浸透しているので違和感を少し感じる内容になってます。

しかし、“自分の行動に落とし込んでいく”のはとても大変です。

どちらかといえば、これから行動しようとしている方よりも、様々なことに挑戦し続けて過去を振り返った方が気づけるような内容です。

 

 

第一夜

ここではトラウマの否定、さらに言えば原因論と目的論の違いの説明について解説しています。

1. トラウマは存在しない。いかなる経験も”自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定する。”

2. 変われないということは自らで「変わらない」と決意していること

3. 人はいろいろな不満があっても「このままの私」でいることの方が楽であり、安心できる

4. アドラー心理学は”幸せになる勇気”の学問

 

ここの論点で個人的に印象として強く残ったのは原因論と目的論でトラウマに対する見方が180°異なる点です。原因論はその名の通り、過去の事例があるから現在の行動をしているという、よく聞く理由です。目的論は現在の行動はそれに対する目的があるからであって、過去のことは言い訳として利用しているに過ぎないという考え方です。

また、怒りは捏造できるというフレーズも本当にその通りですよね。いつからか怒ることはあっても怒鳴る(怒りを露にする)ことはなくなったので、まさにこの通りなのかなと思いました。

 

第二夜

ここの章が一番濃い内容になっており、読むのにも苦労しました。

すべての悩みは対人間関係という大項目なのですが、

1. 自分のことが嫌いなのは「他者から嫌われ、対人関係の中で傷つく事を過剰に恐れている」から

2. 劣等感は「客観的な事実」ではなく、「主観的な解釈」

3. 人間は普遍的に優越性の追求(向上心など)という欲求を持っている。そして、理想に追い付いていない自分に対して劣等感を抱く。この劣等感を使い、向上していくことは健全な成長であるが、この劣等感を言い訳にしたときに劣等コンプレックスとなり、混同して考えられがちなので、正しく分ける

4. 人生は他者との競争ではない。他人は仲間である。

5. 誤りを認めることは負けではない

6. 行動面の目標 ①自立すること ②社会と調和して暮らせること

 この行動を支える心理的な目標 ①私には能力がある、という意識 ②人々は私の仲間である、という意識

7. 「人生のタスク」は個人が社会的な存在として生きていこうとするときに直面する対人関係(人間関係)であり、「仕事、交友、愛」の3つのタスクが存在する。

8. 人生のタスクから様々な口実をつけて回避しようとする事態を「人生の嘘」と呼称して、人生の在り方を決めるのは自分であり、行動する勇気が必要。

 

この章に書いてある内容については無意識で当たり前に行っていることが非常に多く出てきており、問題点について可視化して再構成する良いきっかけにはなるのですが、分解して読むのが難しいです。

私はこの章を理解するのに5回くらい読み直しました。しかし、そのくらいの時間をかけても惜しくない内容だと感じていますので、皆さんにも時間をかけて理解し、オリジナルを混ぜつつも根幹の考え方の整理をしてもらえたらうれしいです。

 

第三夜

この章では課題の分離、承認欲求についてをまとめたうえで本当の自由とは何かについて書いています。

1. 課題を自己の物と他者の物とで切り分けて考える。

2. 他者の期待する自分を想像して行動しない。

3. 他者の課題に介入しない、また自己の課題に他者を介入させない。

4. ”本当の自由”とは上記のことがクリアされて、自分の生き方を貫けたときに手に入れられる

と、いうような内容のことが書いてあります。

 

この章の会話は本編内ではサクサクと書かれているのですが、私もリアルでこの問題には社会人3年目?くらいの時に遭遇しました。

私の場合はほぼ、単なるパワハラでしたので解決は容易でした。

しかし、そこから得ただけの知識では半ば無責任に近いレベルで他者と自己の分離をしてしまいました。なので、今では良好な職場関係ですが、一時は完全に”腫物”になってました。

ただ長くいるだけの人が出世していく昭和な会社なので、当時の状況を断片的に知っている人間が重役にいるため、近いうちの出世は限りなく不可能な状況と諦めてるからこそ関係性が良好なんだとも思っています。

※ここの個人的な経験について、批判はいりません。理解したうえで行動しています。もし、私をご心配してくださるのであれば、このブログが広く紹介されて、かつての先輩のような方が少しでも本を通したメンタルトレーニングできる環境が整えばよいなと思いますので、今後もお付き合い下さい。

 

第四夜

ここでは、世界の中心はどこにあるのか?とすごい漠然とした大項目が掲げられています。

内容を追っていくと、

1. 課題の分離は対人関係の入り口であり、他者を仲間と認め、自分もその一部だと認識する「共同体感覚」こそが対人関係のゴール

2. 「自己中心的」と「自己執着心」について解説したのちに「自己への執着心」を「他者への関心」に切り替えなければならない

3. 自分は共同体の一部であり、世界の中心ではない。また、小さい共同体(コミュニティ)がすべてだと感じてしまうと抜け出せなくなる(引き籠る)ため、より大きな共同体(コミュニティ)を意識して生活するといい

4. 「叱る」「褒める」は縦の関係になるからしてはならない。

たとえ親子の関係であっても、課題を分離したうえで相手が必要だと感じ、行動するように「勇気づける」横の関係で接する

5. 自らの価値は共同体に貢献できたときに感じる

6. 他人との間に「縦の関係」が1つでもあれば、無意識にすべての事柄を「縦の関係」でとらえている。まずは、1つでも「横の関係」を作る

 

この章は第2章と同じくらい濃い内容です。そして、第2章と同様に内容が具体的な例を用いて説明しているのですが、心理学なので仕方がないところもありますが、最後は抽象的なことが多いところだと思います。

そして抽象的だからこそ行動するにも複雑な箇所なので、しっかり読み込んでほしいと思っています。

 

第五夜

ここの章は個人的に一番好きな章になっています。

大項目は”「いま、ここ」を真剣に生きる”というテーマですが、内容としては

1. 必要なのは「自己肯定」ではなく、「自己受容」

2. 他人を「信用」するのではなく、「信頼」しろ

3. 仕事とは他者貢献である

4. 安直な優越性の追求をするのではなく、普通であることを受け入れる勇気が必要

5. 人生とは連続する刹那である。ゆえに”今”に強力なスポットライトを当ててダンスをするように生きる

6. 「一般的な人生に意味はない、人生の意味はあなたが自分自身で与えるものだ」

 

この本の最終章ですが、冒頭にも言った通り、私はここが一番好きな章になっています。「信用」と「信頼」については様々な議論がありそうですが、ほかの部分に関しては比較的すぐに腑に落ちる感覚がありました。

私の職場の方にも是非、この章だけでも読んでいただきたい…特にまとめた3つ目‼️

医療者ってそう考えるとすごいことを平然と行っているのに、どうしようもないことを秘匿性を持たせることで”すごいこと”に見せかけるプロだなと自分も含めて省みてしまいます…😓

最後に書いた、アドラーの名言「一般的な人生に意味はない、人生の意味はあなたが自分自身で与えるものだ」については個人的には世の中に数ある名言の中でも個人的にはトップクラスです。

皆さんご存じと思いますが幼児向けアニメ アンパンマンの歌詞にある「何のために生まれて、何をして生きるのか 答えられないなんてそんなのは嫌だ」というフレーズは様々な方が取り上げているので有名な歌詞の一部ですが、個人的には似たようなこと言っているなとすごく感じて鳥肌がたちました🤣

やはり、皆さん長く生きていくとこのような心理に達するのでしょうか?

まだまだ、若輩者ですが様々な知恵に触れて漫画「北斗の拳」のラオウのように「我が生涯に、一片の悔い無し!」と最後には言い切りたいものです🤣

 

嫌われる勇気

 

 

 

今回も読んでいただき、ありがとうございました